古民家 外観 土壁 謎
いろいろな古民家を見ていると、同時期に建てられた家でも壁の仕上げが
土塗の仕上げだったり、漆喰で仕上げられていたり、
かなり大規模で凝った家でも、きれいな土塗で仕上げられていたりして
単に資金的余裕がなかったから漆喰が塗れなかったというわけではないらしい
当時の施主がどういった美意識で家を建てたか、本音は知る由もないが
今に残る実例を見ていきたい。
今回出てくる家は兵庫県播磨地方の比較的狭いエリアから選定した
この家は現在は解体されている
多分明治時代に建てられた地主の家という感じだと思う
写真では分かりにくいが、全体的に綺麗な土塗で仕上げられていて、荒壁とは違う
鬼瓦には家紋入り
入母屋の妻壁は黒漆喰、破風板は白漆喰が塗られいいアクセントになっている
この家は本瓦葺で一見して重々しいが中々整った印象を受ける
多分江戸時代末から明治時代に建てられた庄屋格の家という感じだろう小さな長屋門がある
上の家と同じく妻壁には漆喰が塗られている
この家は全体的に黒漆喰が塗られていて
虫子窓と二階隅と妻壁の白漆喰がよく映えれいる
この家も黒漆喰仕上げだが、
家の規模、三つの虫子窓と落棟がバランスよく、前庭の木々や新しい塀とうまく調和してセンスを感じる
外壁の仕上げだけを見ても、ひび割れた荒壁もあれば 細かな土と細かくつぶした藁スサできれいに仕上げられた土壁、
漆喰にも白漆喰や黒漆喰、ツルツルに仕上げたものやザラザラした仕上げのもの、櫛型をいれたものなど、
細かく見ていくと非常に多種多様で、どのように使い分けていたのか
昔の職人に、もし会うことができたら聞いてみたい。