森の水

民家好きの気まぐれブログ

2019-07-01から1ヶ月間の記事一覧

茅葺屋根 形 あれこれ

上の二つの民家は兵庫県播磨地方のごく一般的な高持百姓の住宅で、 同じ集落内にあるもので、それぞれの違いを見ていきます。 上の民家は棟が大きくむくって、棟押さえは萱の束 全体的に丸みを帯びていて、何となく穏やかな印象を与えている。 ちなみに日本…

徳島 藤田家住宅  阿波藍 展示・即売会

国指定登録文化財 藤田家住宅で行われた、阿波藍 展示・即売会に行きました。 登録文化財の民家は興味をそそられるものが多々あるものの、 住人の方の生活空間であって見学できないものが多いので、 このようなイベントは大変有難いものです 昭和の初めごろ…

 土蔵 舟板

兵庫県姫路市で舟板が貼ってある土蔵を見つけました 意識してみれば、意外とあちこちに舟板が使ってあるものです 海水を吸って高い耐久性があるらしいが、さすがに痛みが目立つ 加東市でも舟板を貼った蔵を見つけることができた 竜野市の堀家住宅の玄関脇の…

兵庫 工楽邸

兵庫県 高砂市の工楽松右衛門 旧宅 2018年 6月ごろの訪問です 松右衛門帆の開発 海底掘削による港湾整備などを行った海運業の家です 展示してあった資料によると、江戸時代にも海底掘削船や杭打ち船があったようで驚きました 整然と貫が並んでいます 明るい…

永富家 後編

消防ポンプがありました なぜか狭間がある きれいな欅の濡れ縁 洒落た小窓 吊束の跡 何でもないところに欅四方柾の柱があった 蔵の壁の間に砂利がいれてあるらしい とても格式高い式台玄関 立派な社 江戸時代末の完成された技術で作られた、壮大な民家でした…

兵庫 永富家住宅 前編

兵庫県 たつの市の永富家住宅 2018年 6月ごろの訪問です 長屋門 シンプルな玄関 内側から見ると玄関の大きさが分かります 見ごたえのある梁組 四本溝の鴨居 戸を片側に寄せて開放的に使えます n 紀州から運ばれたという松材の梁 梁の加重を数本の柱で分散さ…

兵庫 佐野邸

姫路市指定文化財で日曜のみの公開です 2018年6月ごろの訪問です 庄屋で医師もやっていたそう、農地解放までは多大な農地を所有していたらしい 玄関と式台の間に、屋根付き出格子で武家屋敷風にまとめられている 貫付きの小壁がアクセントになっている 釜戸…

板井原集落の写真

去年2018年ゴールデンウィークの写真です 立派な戸袋 欅造りで縦桟一本一本まで込栓でとめられている 石場建て 屋根だけきれいに直されている 張り出した二階 腰掛鎌継ぎ 外風呂 蔵だらけ 苔だらけの壁 何とも言えぬ味わい深い蔵 二重の腕木 きれいな川 小屋…

滋賀 五箇荘

これまたゴールデンウィークに行きました 庭がすごい 落ち着いた壁色 庇も凄い凝ってます 床の間 細かいところ凝ってます 外観はいたって質素 蔵はとても立派です へぎ板の網代天井 きらきらしてきれいです シンプルな小屋組み たぬき二匹 庭が切り取られて…

鳥取 石谷家住宅

これもゴールデンウィークにいきました 梁太すぎ、屋根の重みを梁で支えるより梁の重みそのものがとてつもなく重いでしょう 下から綺麗に見えるように、側面は下向きに斜めに削ってあります 新座敷 江戸座敷 書院、違い棚のデザインとかなかなか洒落ています…

鳥取 板井原 

ゴールデンウィークに板井原集落にいきました 火間土で昼ご飯 香りが違います、今まで食べたごはんの中で一番おいしいです 集落唯一のかやぶき屋根、 立派な家です 蔵の中が資料館になっていました この倉はきれいに直されている 初めて板井原集落を訪れたの…

凝った作りの 東屋

ぱっと見 よくある東屋に見えますが 柱は全部丸太 柱をつなぐ この部材も上は皮つき 捻組かなと思ったんですが、多分 茶臼掛け 腰板は溝に入れて釘が見えにくくしてある 作り付けベンチの支えも丸太 屋根はこんな感じです 眺めがいい ちょっと数寄屋風という…

貞光「織本屋」訪問記

外からの写真が無いのですが この前紹介した旧永井家庄屋屋敷の近くにある、元酒屋さんです 欅の大黒柱と太い梁で二階を支えて、広々大空間 囲炉裏があった 奥に長い 薄い青石の板で井戸枠が作ってある いしお 床柱の下がなく違い棚もないのでとてもすっきり…

貞光「旧永井家庄屋屋敷」訪問記 後編

今回は気になった所を細かく見ていきます。 母屋の濡れ縁の床板なんですが、和釘で止められています 蟻桟の加工のようなものがみえます 縁側のつくりは見所です 床下換気口 縁側を支える束の長さをみると、右に行くほど長くなっています。 整地とかせずに礎…

貞光「旧永井家庄屋屋敷」訪問記 中編

納屋みたいな藍寝床と座敷をくっつけた建物 広くて長い軒下スペース 二階は資料館のようになっています 束がとれそうで怖い がっしりした登り梁り 作りかけの床の間 入母屋の構造が凄い 垂木 隅木が桔木のようになっています 二重うだつ 立派な薬箪笥があり…

貞光「旧永井家庄屋屋敷」訪問記 前編

こんな感じの、いかにも江戸時代の庄屋のお屋敷です 貞光の街に家が6軒しかなかった時からあったそうで、水戸黄門のロケにも使われたらしい 表門 屋根にむくりがついていて、上品に見せている 片引き戸になっている 多分 江戸時代の瓦をあえて使っている 玄…

鳴門「福永家住宅」訪問記  後編

塩業者の住宅というと、岡山の「野崎家」、広島 竹原の「森川邸」などが有名で、 規模もはるかに大きいけど、住居部分と生産施設が切り離されていて 住居部分と蔵しか残っていません。 しかし福永家住宅は「住居」兼「生産施設」どちらも江戸時代をおもわせ…

ブログ 始めました。

徳島在住、木工関係の仕事をしています。 以前Google+で民家の写真などを上げていたのですが、 今年の四月でGoogle+がなくなってしまったので、 おもいきってブログをはじめました。 民家など建築物、山や滝なんかも、好きなので それをメインに発信してい…

鳴門「福永家住宅」訪問記  前編

2019年6月30日に重要文化財「福永家住宅」一般公開に行きました。 10人くらいのグループでガイドの方の解説を聞きながら、40分ほどで屋敷を見学しました。 塩田経営をしていた家で 江戸時代の製塩施設が残るのはここだけのよう まず見たのは、外観かやぶき屋…