鳴門「福永家住宅」訪問記 後編
塩業者の住宅というと、岡山の「野崎家」、広島 竹原の「森川邸」などが有名で、
規模もはるかに大きいけど、住居部分と生産施設が切り離されていて
住居部分と蔵しか残っていません。
しかし福永家住宅は「住居」兼「生産施設」どちらも江戸時代をおもわせる姿で残っていて、とても貴重な遺構だとおもいます。 (中規模な遺構だったから、都市開発が遅かったから、こうして残っているのだと思います。)
前置きが長くなりましたが
やっと母屋など、住居部分です。
装飾的な要素はほぼ無く、江戸時代の質実剛健で封建的な作りです
この、小っちゃい門から庭にはいって、座敷を見学します。当時の客人もここから座敷に入ったはずです。
凄い枝ぶりの松、この家ができた時からあるそうです。そして趣深い灯篭
床の間の横は半間さがって仏壇
軒裏のつくりは見事 丁寧な仕事です
厚板をつかった、濡れ縁
下屋と孫庇、門の屋根のおさまり
土間の梁組み、すっきりしていています
裏側の部屋、梁が複雑に組まれています
裏側の部屋の上は二階があるようです。
風が強くても使える提灯
裏側は閉鎖的です
土蔵、縦板張り
中はお椀やお膳など、古道具がつめこまれていました
ここは蔵が立っていたので、塀が途切れているらしい
塩田跡地
塩釜の煙突、瓦を積み上げています
昔の様子 50年位前まではこういう光景が見られたそうです。
江戸時代の塩作りの様子がわかる、とても興味深い建物でした
毎年、6月と10月の年二回公開されているようです
気になった方はぜひ行ってみてください